丹羽隆志の建物デザイン、グリーン建築へのとりくみ

ベトナム・建築家日記

ベトナム建設事情

ベトナムでよい工事エンジニアと出会う確率

投稿日:2013年6月21日 更新日:

 

進行中の住宅プロジェクトの鉄骨階段の検査にいった帰り。

車中でスタッフとコンストラクションエンジニアの話になりました。

 

かれこれ3年あまりベトナムでいくつかの現場にたずさわってきましたが、なかなか良い工事エンジニアに出会うことがありません。

話の中でわかってきたことですが、ひとつの問題は教育システムにありそうです。

大学ではデザインのコースとエンジニアのコースが完全に分かれている上、学生同士の横のつながりがあまりない。彼らがどんな勉強をしているのかさえ分からないそうです。

 

日本では、工学部の中に建築学科があり、最終学年の4年生のときに研究室を選ぶ前に、設計課題、構造設計、環境、歴史等々の分野を必須科目として一度経験するのが普通です。

その中で自分の好みや適性をもとに応用科目を選んでいき、専門を決めていくことになります。

だから、施工管理の仕事についたとしても、一度は設計課題をしたことがあったり、ル・コルビュジエが誰かを知っていたりします。

さらには、一級建築士の試験のときに、歴史から構造設計、設備、施工計画、法規まで寝食を惜しんでもう一度勉強し、即日の設計課題にもとりくむことになります。

 

だから、日本のエンジニアとは、一緒に仕事をする前に多くの共有情報があります。

設計のむずかしさもわかっている人やデザインに理解のある人も多く、真摯にやりたいことに耳を傾けてくれます。もちろんものづくりに対するプライドも高い。

 

 

さて、それではベトナムの状況は。

 

それがよくわかりません。エンジニアが大学でいったい何を勉強しているのか不明です。一番困るのは、エンジニアより建築家のほうが施工のチェックや段取りなどができ、現場をよく見ることができるのできること。

以前の現場ではエンジニアが高級なガードマンに見えた、というあまりしゃれにならない状況です。周りの日本人建築家やベトナム人建築家にも、この感想にとても共感をもらいます。

よい工事エンジニアにめぐり合わないのはどこも同じ状況のようです。

 

ドイツなどの工業国でもそのへんがどんな教育システムになっているのか、興味のあるところですが、日本の建築教育の利点を感じることが本当に多いこのごろです。
そのような状況、と前置きしておいて、、、

私たちの事務所ではいくつか工事も直接行っています。施工管理の日本人スタッフも募集しているので、ベトナムで建築工事に携わって、施工の経験や知識をいかしたいという方いればぜひお声がけください。

システム化がなされていない混沌とした中で腕っ節一本で建物をつくっていきたいという開拓精神のある方がいれば、是非。

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